研修修了者の声 関口嘉行・涼香夫妻

関口嘉行・涼香夫妻   令和5年5月

関口嘉行・涼香夫妻

<嘉行>
就農1年目の5月。
初めて自分達の畑で育てたピーマンで無事に収穫をむかえることができ、やっと一息つけた気分です。
研修を終えてからの半年間は、研修生の宿泊施設から新居へ引っ越して、荷物の整理も終わらないまま、ビニールハウスを建てる作業が始まり、定植の準備などに追われる目まぐるしい日々でした。
細かいトラブルはありましたが、無事に就農することができたのは、インキュベーションファームの関係者の方々、同期の研修生や卒業生の方々に様々な面で助けていただいたおかげだと感謝しています

振り返ってみると、会社員だった移住前の生活とは大きく変わりました。
休みはだいぶ減りましたが、自分のペースで働くことが出来るのはずいぶん楽だと感じています。
一方で大変だと感じることもあります。
自然相手の仕事なので、暑い時、寒い時、雨の中、日差しが照りつける中で働かなければならない時もあります。
突然、虫や病気に作物がやられて落ち込むこともありますし、毎日同じ作業の繰り返しに飽きてしまうこともあります。
それでも努力した分の結果がカタチになって返ってくるのが農業の良いところ。
今はやりがいを感じながら充実した毎日を過ごせています。

最後に研修期間で一番神経を使った住まいのことについて触れておきます。
指導員や市の担当者の方々の尽力で、たくさんの空き家を紹介していただきましたが、なかなか条件の合う家が見つからず。
研修中に住んでいた宿泊施設は期限付きの為、家が決まるまではかなり不安でした。
結果的に満足できる家に巡り会うことが出来ましたが、たまたまタイミングが良かったのだと思います。
畑と家が遠いのはやはり不便です。
ピーマンの栽培をしてみて、自分達はできるだけ家と畑は近い方が良いと感じました。
しかし、条件のいい畑があってもそこから近い家を探すのがなかなか難しい。
空き家は状態のいいものを見つけるのが大変ですし、リフォームには思った以上にお金がかかりました。
市営や県営の住居もありますが、引越しのタイミングで空きがないこともあります
し、収入に応じて家賃が高くなってしまうというデメリットもあります。
正直、移住する前は住まいのことでここまで悩むとは思っていませんでした。

この声がインキュベーションファームを検討している方の参考になれば幸いです。

<涼香>
コロナ禍で夫が転職を考え出した事がきっかけで始まった農業。
虫は大嫌いだし、運動も苦手で体力もない。
そんな私が、まさかピーマン農家になろうとは…夢にも思っていませんでした。
思い返してみても、楽しいことはたくさんあったし、知らない土地でお友達もたくさんできました。
今の生活にはかなり満足しています。
ですが、大変だったことが全くなかったわけではないので、これからこの地で就農を考えてる方にひとつだけ。
就農後の住居にはかなりお金がかかります。
研修参加条件の生活資金300万円以外に住居資金としての貯金を十分に準備してからこの地に来ることをおすすめします。

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