研修修了者の声 東京都葛飾区出身 佐和篤・かおり夫妻

東京都葛飾区出身

佐和篤・かおり夫妻

研修修了者の声 東京都葛飾区出身 佐和篤・かおり夫妻

  2022年3月3日、今年もピーマン苗を定植する日を迎えました。就農2年目となった今年は、去年より1割増の収量を目標にしていますが、自然相手の農業がこれほど予定通りにはいかないものなのかと改めて思い返しています。

  初めてピーマンの収入が得られる研修2年目にはほとんど全ての株が黄化エソ病に感染してしまい、先輩のピーマン畑に手伝いにいったりしました。また就農1年目には、父が急逝しハウス建ての完成が遅れてしまうなど想定外の出来事に次々に襲われました。

  振り返ると、農業を始めるために色々と準備してきました。まずは、体力をつけるために約3年トレーニングジムで体を鍛え、ハーフマラソンでは2時間を切るタイムで完走したり、東京の葛飾区に狭い土地を借り家庭菜園をしてみたり、農業に関する本を図書館で借りて情報収集したりと自分なりにできることはやってきました。

  豊後大野市に移住して、本格的にピーマンを栽培することになりましたが、現実は甘くはありません。

  とはいえ、私は決して悲観しているわけではありません。インキュベーションファームで教わったことは既に私たちの大きな武器になっています。都会の生活で押しつぶされそうになったストレスを感じることもありません。夫婦間のちょっとした言い争いは増えたかもしれませんが、周りの人々は私たちを温かく迎え入れてくれました。

  まだ、ピーマンで思ったほどの収入を得ているわけではありませんし、借入金もたくさん残っています。今は、先輩農家の方に言われた「農」と「業」は違うという言葉の重みを日々噛みしめながら、もう一度気合を入れて頑張っていきたいと思います。

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