福岡県筑紫野市出身
小関之浩・憲子 夫妻
インキュベーションファーム研修は、地域に溶け込むこと、農作業をする生活に慣れることから始まりました。初めてのことばかりで戸惑いもありましたが、親身になって教えてくださる指導員や一緒に研修する仲間の存在が、心強く感じられました。
ハウスの建て込みでは、筋肉痛で体がうまく動かない日が続き、就農後の作業が不安に思えることもありました。苗の定植後には、害虫や疫病などの被害に遭い気落ちしましたが、先輩方からすぐに助言をいただき栽培を続けることができました。また、温度や水、肥料の管理に加え、病害虫の防除など収穫以外の作業が多いことに驚きました。そして、小さく頼りなかった苗も、夏を過ぎる頃には背丈を超えるほどにたくましくなり、目標収量を達成することができました。
ピーマン栽培研修のほかにも、農業関係機関や里親農家の方々、新規就農の先輩方に農家の生活や農業経営などについて教えていただき、就農後の経営などについて考える機会を持つことができました。
また、研修中、とくに印象に残っていることは、自分たちの育てたピーマンが初出荷を迎えたことでした。大変うれしく、それまでの苦労が吹き飛ぶような思いがしました。
研修を終えて感じることは、私たちにピーマン栽培技術だけではなく、これからの生活に必要な知識や経験、人々との出会いといった多くの財産を築かせてくれたということです。私たちは、この大きな財産を今後も大切にしていきたいと思います。
研修終了後の就農には、学んできたことを実践する楽しみや新天地での暮らしへの期待、また、地域に馴染めるのか、広い畑をうまく管理できるのかといった不安などがありますが、これまでの経験やいただいた指導を思いかえしながら、二人で協力し、取り組んでいきたいと思います。
一日一日を大切に、努力を重ねて自分たちなりの暮らし方を楽しみ、新規就農を目指す方々の励みになれるように頑張ります。